ビスホスホネート製剤は、破骨細胞の働きを抑え、骨吸収を抑えることで骨量の低下を抑える作用がある。また、様々な剤型があり「毎日服用タイプ」「1週間に1回服用タイプ」「1ヶ月に1回投与タイプ」などに分かれる。
ビスホスホネート製剤は非常に吸収されにくく、食べ物により吸収が妨げられるので、空腹時に飲まないといけない。カルシウムやマグネシウムなどのミネラルが存在することで、キレートを形成し、著しい吸収低下を示し、その作用は食後3時間後に服用してもほとんど吸収されない。したがって、起床時、食べ物を摂取していない状態で服用しないといけない。また、ビスホスホネート製剤は、食道に滞留することにより食道粘膜に対し刺激作用を示す恐れがあるので、本剤を速やかに胃内へ到達させる必要がある。
・アクトネル、ベネット(リセドロン酸)
毎日服用:2.5mg
1週間に1日:17.5mg
1か月に1日:75mg
服用後少なくとも30分は横にならず、飲食(水を除く)並びに他の薬剤の経口摂取も避けること。
・ボナロン、フォサマック(アレンドロン酸)
毎日服用:5mg
1週間に1回:35mg
ボナロンには経口ゼリー剤(1週間に1回)や点滴静注剤(1か月に1回)もある
服用後少なくとも30分は横にならず、飲食(水を除く)並びに他の薬剤の経口摂取も避けること。
・ボノテオ、リカルボン(ミノドロン酸)
毎日服用:1mg
1か月に1日:50mg
服用後少なくとも30分は横にならず、飲食(水を除く)並びに他の薬剤の経口摂取も避けること。
・ボンビバ(イバンドロン酸)
100mgを1カ月に1回、起床時に十分量(約180mL)の水とともに経口投与する。
なお、服用後少なくとも60分は横にならず、飲食(水を除く)及び他の薬剤の経口摂取を避けること。
〇服薬指導
ビスホスホネート製剤の服薬指導について、服用後は横にならず飲食並びに他の薬剤の経口摂取も避けることを伝える。また、例えば毎週水曜日の朝に服用するものを朝食後に飲み忘れたことに気付いた時は、その日は飲まないで、翌日に飲ませるようにする。