イレウスと下剤

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  • #522
    朱音 狩野狩野 朱音
    参加者

    アミティーザ錠の禁忌の項目に「腫瘍、ヘルニア等による腸閉塞が確認されている又は疑われる患者」という記載があり、少し気になったので調べてみました。

    アミティーザ錠の一般名称はルビプロストンで、クロライドチャネル刺激作用と分泌腺からの腸液分泌促進作用により腸管内の水分量を増やすことで便秘の改善を行う。
    腸閉塞に機械的イレウスという腸管の狭窄や屈曲などによるものと、機能的イレウスという麻痺性のものの2種類がある。これらの大きな違いは腸蠕動運動の有無であり、機械的イレウスの場合物理的に腸が詰まっている状態であるため腸蠕動は亢進状態にある。このような状態で下剤を使用すると腸管内圧はさらに高まり、腸管穿孔を起こす危険性が出てくるため、禁忌とされていると考えられる。
    また、腸閉塞予防のため下剤が投与される場合があるが、下剤が作用するのは大腸であるため、癒着性腸閉塞の予防にはならない。

    #529

    私は、腸閉塞に関して特に知識があるわけではありませんが、どなたも返信がないため、記載することに致しました。
    重箱の隅をつくような内容で申し訳ありませんが、…。

    腸閉塞の分類をはじめ、よく調べられていると思います。ただ、「腸閉塞予防のため下剤が投与される場合がある」との部分が気になります。

    腸閉塞患者への下剤投与による死亡例もあることから、予防としては処方しづらいのではないでしょうか?
    ネット上の記載ですが、「腸閉塞は腸のどこかで流れが滞る病気ですから、腸閉塞が原因で便秘になることはあります。だからといって、下剤を飲むことで腸閉塞の予防になるかと言えば、そこに医学的根拠はありません。なぜならば腸閉塞の多くは癒着が原因で、そのほとんどは小腸で起こります。一方、下剤は大腸に作用するものですから、『下剤を飲めば腸(小腸)が詰まらない、だから腸閉塞の予防になる』という考え方はナンセンスです。」(寺田病院 神山 剛一医師)
    もし、腸閉塞の既往がある方に、下剤が投与されているとすれば、便秘に対するもので、腸閉塞予防として期待したものではないと思われます。

    青山さんはどう思われますか?

    大和深見西薬局 宮﨑

    #534
    青山 雅和青山 雅和
    参加者

    現場で腸閉塞予防で下剤は見たことがありませんね。

    腸閉塞予防のため下剤が投与される場合があるが、下剤が作用するのは大腸であるため、癒着性腸閉塞の予防にはならない。
    ⇒たぶんこの文章で言いたかったことは、術後にイレウスになる可能性があるから医学的根拠とか関係なく腸の流れをよくするために下剤を出してみたらどうなるかという仮定かと思います。ただ腸閉塞は小腸で主に起こっており、下剤の多くは大腸刺激性なので作用するところが違うから効果がないと伝えたかったかもしれません。

    宮崎さんがおっしゃったとおり、過去も死亡例もあるため予防ではなくほかの原因で便秘や検査前などで下剤が処方されると思います。

    ちょっと話はずれますが、
    世の中には便秘の患者さんが多くいます。大腸刺激性の下剤が漫然投与されているケースも多々見られるのではないでしょうか。ドラッグストアにも下剤の商品は数多くあり購入される方も多いです。下剤の適正使用や便秘の原因(食物繊維の不足・妊娠・高齢など)を把握して対策することも、患者さんの健康をサポートする薬剤師の大事な仕事です。治療も大切ですが、こういった面での対応意識して実習に臨んでいただければ幸いです。

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