76歳男性で心疾患の患者さんが、リクシアナからの切り替えでプラザキサが処方されていた。患者さんに確認すると数日後に手術の予定があることが分かった。
これらのことから次のように考えた。
心臓の手術とDOACを用いていることと、2020年改訂版不整脈薬物治療ガイドラインで「心房細動アブレーション施行時のワルファリンまたはダビガトラン継続」が推奨クラスI、エビデンスレベルAで推奨されていることから、手術はカテーテルアブレーションではないかと推測した。
またプラザキサにはその作用を中和するプリズバインド(一般名:イダルシズマブ)という特異的中和剤があるため、休薬せずに手術を行えることができるのでリクシアナから変更されたのではないかと考えた。
リクシアナにもオンデキサ(一般名:アンデキサネット)という中和剤はあるが、販売開始が2022年5月とまだ販売を開始してから日が浅いためまだ病院の方で採用しておらず、従来から中和剤が採用してあったプラザキサに変更したのではないかと考えた。