褥瘡
寝たきりの状態や車椅子生活などによって血流が滞ってしまうことで起こる皮膚病変。低栄養の状態であるとよりなりやすい。圧迫を受けやすい後頭部、腰、踵に生じやすい。
褥瘡は色調により黒色期、黄色期、赤色期、白色期の4種類に分類できる。黒色期は壊死した皮膚が黒く乾燥し創面を覆っている状態。黄色期は黄色の壊死組織がや不良組織が表面にあらわれた状態。細菌の感染を伴うことがある。赤色期は赤い肉芽組織が増殖してくる状態。白色期は赤い肉芽細胞が組織の欠損を埋めるにつれ、創の収縮が起こる状態。それぞれの分類によって治療方が異なる。
・黒色期
壊死組織の除去を行う。(デブリードマン)
・黄色期
抗菌効果を持つゲーベンクリーム(スルファジアジン銀) やポピドンヨード・白糖などが使用される。
・赤色期
肉芽形成や上皮化促進作用を持つプロスタンディン軟膏などが使用される。
・白色期
上皮形成創の収縮の促進治療が目的でアクトシン軟膏(ブクラデシンナトリウム)などが使用される。
この分類の他に浸出液が少ないと水中油型の製剤を用い、浸出液が多いと水溶性基剤の製剤を用いるなどの使い分けがある。