青年性扁平疣贅について

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    圭太 高橋高橋 圭太
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    青年性扁平疣贅とはヒトパピローマウイルスに感染する事によって発症して額や頬、手背に生じる皮疹のことである。皮疹は、大きさは直径1cm以内でやや膨らみがあり、薄紅色の平たい形をしているのが特徴。一般的に皮疹は複数個が同時にでき、かゆみが生じる。皮疹部をかくと皮疹同士が癒合したり新たな皮疹ができたりすることもある。青年期の女性に発症しやすく、治癒に数年を要することもある。ヨクイニンの服用だけでなく液体窒素で皮疹を凍らせて潰す治療、電気乾燥、レーザーによる剥離など、さまざまな治療が行われている。
    ヨクイニンとは青年性扁平疣贅というものに効果がある漢方である。
    作用機序については不明で添付文書に書かれていない。
    また漢方薬が錠剤になっている場合、一度に服用する量が多くなるということが多々ある。今回、扁平疣贅で処方されたヨクイニンは一度に6錠飲む指示となっていた。

    #537

    ヨクイニンエキス錠「コタロー」は、1瓶何錠入りだったか思い出せますか?
    切りの良くない数量だとは思わなかったですか?
    ヨクイニンエキス錠の1日量が何錠かというのがヒントになると思います。

    話は変わりますが、ヨクイニンエキス錠「コタロー」には、青年性扁平疣贅とともに尋常性疣贅にも適応があります。
    青年扁平疣贅は、調べられた通りヒトパピローマウイルス3型および10型の感染よるものとされていますが、子供に多くみられる尋常性疣贅についても、同じヒトパピローマウイルスではあるものの、主に2型とされています。
    また、手や足の指に好発し、通常は数mm~1cm程度の小さな皮膚の盛り上がりができますが、痛みなどの自覚症状はほとんどないとされています。

    それから、ヨクイニンの作用機序は、単球・マク ロファージ系に作用し、IL-1の産生増強を介して抗体産生細胞を増加、NK細胞活性や cytotoxic T細胞の活性増強などと考えられているようです。

    余談になりますが、ヨクイニンについてはこんなエピソードがあります。

    30代女性で、呼吸器内科にかかっている方で、これまでは吸入薬(確か、レルベアだったと思います)のみが処方されていた患者様に、初めてツムラよく苡仁湯エキス顆粒も処方されていました。
    お薬手帳の持参がない方で、また薬歴にもよく苡仁湯を併用薬としての記録はありませんでした。

    薬剤師:「本日、初めてお渡しする漢方薬があります。整形外科領域で処方されるお薬なのですが、痛みでつらいのはどの部位になりますか?」
    患者様:「えっ。別に痛みなんかないけど…。あれっ、粉薬なんですね。錠剤をと話したのだけど。」
    薬剤師:「どんなことで、処方されることになったのですか?」
    患者様:「いつもは皮膚科を受診して、そこで処方してもらっているのだけど、なかなか通院できず、今日は先生にお願いして、それと同じ薬を処方してくださいと頼んだのです。『ヨクイニン』ってちゃんと言ったのだけど。」
    薬剤師:「...」
    患者様:「ああ、そういえば、先生も『腰痛とかあるの?』とか言っていたわ。」

    作ったような話と思われるかもしれませんが、本当にあったことです。
    すぐに疑義照会をして、処方は変更されました。

    ヨクイニンのことを印象付けてもらえればと思い、載せました。

    大和深見西薬局 宮﨑

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